News

7 Feb 2017
クラフツ2017へ行こう!

動物愛護先進国としても知られるイギリスですが、なかでも、狩猟や牧畜の歴史を共に歩み、助け合ってきた犬との関係は非常に古く、イギリス原産の犬種は70種類以上にも上ると言われています。かのエリザベス女王も公務外では30頭を超えるウェルシュ・コーギーを飼育してきた生粋のブリーダー(動物の繁殖および改良に従事する者)です。過去にはフィリップ殿下との新婚旅行にもコーギーを同伴させたという逸話もあり、その愛犬家ぶりは今も語り継がれています。現在、家庭で飼育されている犬の数は推定850万頭ともいわれるイギリスですが、長きに渡って良きパートナーであり、イギリス人社会に寄り添ってきた犬との関係は切っても切れない間柄と言えます。そんなイギリスならではのイベント、クラフツ・ドッグ・ショーをご紹介しましょう。  
 

世界最大のドッグショー

今年で126年目を迎えるクラフツ・ドッグ・ショー(通称:クラフツ)は、19世紀後半、ドッグフード事業に関わっていたセールスマン、チャールズ・クラフト(Charles Cruft)によって創設されました。個々の犬種による品評会は当時も存在していたものの、多種多様の犬種が一堂に集まるドッグショーは、このクラフツが初めてと言われています。

                                                              

アイデアマンであったクラフトは自社のビスケット商品を世間に広める良い方法はないかと考え、犬と人が集まるドッグショーを立ち上げました。会場ではショッピングやアミューズメントも楽しめるように企画し、参加する人や犬が快適に会場まで来られるよう、鉄道会社との交渉も行ったそうです。また、クラフツのオリジナルロゴマークも本人によるデザイン。大会におけるクラフトの並々ならぬ熱意と期待が伺えます。

 

昨年度の大会は世界47ヵ国から200犬種、延べ22,000頭が参加しました(日本からは9頭が参加)。これほどの数の犬が一斉に集まり、技を披露し合う場所は他では珍しいと言われています。大会が歩んできた長い歴史と、この圧倒的なスケールはクラフツが世界最大のドッグショーと言われる所以です。

                              

                                                              19世紀頃のポスター

 

審査の基準

大会への参加資格はクラフツをはじめとする、その年に開催されたケンネルクラブ公認の大会での上位入賞など、細かい審査基準が設けられています。参加を認められた犬はいわばドッグ界の精鋭たちなのです。では、実際どのように犬は審査されているのでしょう?すべては各犬種の理想像を定めたスタンダードを基準にして審査されます。審査員はまず、個体審査(犬を前・横・後ろから見て、直接手で触って骨格、歯並び、毛質などのほか、歩かせて動きなどを確認)を行います。次に比較審査を行い、一番スタンダードに近いと思われる犬を最優秀犬に選びます。審査員はスタンダード(下記1~6)に基づいて審査をしているので、個々の犬同士を比べているのではありません。審査員の頭の中に刻まれた各犬種のスタンダードと照らし合わせて行われるため、まったく別の犬種同士でも審査が可能なのです。

 

  1. タイプ(犬種ごとの特色)                  
  2. クオリティー(犬質の充実度や洗練度)     
  3. サウンドネス(精神的・肉体的な健全性)
  4. バランス(全体の調和)
  5. コンディション(健康状態、精神状態)
  6. キャラクター(魅力、マナー)

 

                               

                                          審査風景                      アジリティ競技

 

ベスト・イン・ショーへの道

クラフツの審査は4日間を通して行われます。まずは犬種ごとの選抜から始まり、各犬種の勝者はBest in Breed Winnerとなります。Best in Breed Winnerは続いて、犬を7つの系統に分けたグループ・コンペティションへと進み、このグループの勝者は Group Winnerとなります。この段階へ到達しただけでも輝かしい成績と言えますが、最終日には勝ち残ってきた7頭のGroup Winnerがさらに競い合い、大会の中の1頭にのみ与えられる優勝犬(Best in Show)の称号が決定されます。このクラフツで賞を獲得するということは、愛犬の美しさのみならず、その飼い主も犬種に精通したプロとして認められたことであり、固いチームワークがもたらす大変誇り高い瞬間と言えます。

 

                      

                                  NECの広い会場                           2016 Best in Showのデボンちゃん

                       

見学のコツ

会場は見渡す限り、犬・犬・犬。犬好きにとってはたまらない光景ですが、忘れてならないのはクラフツが美と技術を競い合う「公式試合」であること。犬も人も真剣勝負です。競技前にナーバスになっている犬もいますので、飼い主の承諾がない限りは手を触れずにそっと見守るのがマナー。

 

また、会場のNECは屋内とはいえ、非常に大きな会場です。競技会場ごとに見学席が設けられてはいるものの、数に限りがあるので立ち見が前提となります。見学の際は手荷物を減らし、歩きやすい服装でのご来場をおすすめします。

 

                    

                            応援してね!

 

                                            

2017年の開催事項

今年も開催まで数週間を残し、いよいよクラフツが始まります。126年前、一人のセールスマンによって始まった催しも、今や世界中の犬と人が心待ちにする3月の大イベントとなりました。この機会に是非、世界最大!といわれる犬の祭典に出かけてみてはいかがでしょうか。

                                                   

                                 *****************************************************

Crufts 2017

期間:2017年3月9日(木)~12日(日)

会場:National Exhibition Centre, Birmingham(NEC)

      Birmingham International Railway Stationより徒歩10分

チケット:18ポンドより(12歳以下は無料

 

とっても可愛らしい動画が見られますので宜しかったらこちらもご覧くださいね(左上の動画をクリックすると連続して複数お楽しみいただけます)!

 ↓      ↓       ↓       ↓

http://www.crufts.org.uk/