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1 Sep 2016
9月 パラリンピックにエールを!

”We're The Superhumans"    Yes, I can!

スーパーヒューマンに会いに行こう!と前回のロンドンパラリンピックでChannel 4が制作した格好良い動画に続き、身体の不自由さをものともせず、様々な楽器をひきこなし、歌い、ダンスする人々。メダルを目指してひたむきに競技に打ち込む選手達の姿。再度世界中の人々から注目を集めて人気急上昇中の驚異的なCM。希望や勇気を貰えます!

               

         (https://www.youtube.com/watch?v=IocLkk3aYlk)

前回のロンドン大会では、全ての競技終了後、メダルを獲得したオリンピック選手とパラリンピック選手の健闘を称えるため、彼らが仲良く乗り合ったトラックによる華やかなパレードがロンドン市内の目抜き通りのStrandで繰り広げられました。

          

2012年当時の日本では、オリンピックは文部科学省、パラリンピックは厚生労働省と管轄が分かれていたせいか、ロンドン大会後の日本のパレードはオリンピックのメダル獲得選手しか行われず、パラリンピックメダル獲得選手に光が当たらなかったことがとても残念に感じられたことを思い出します。

またその頃は日本全体のパラリンピック選手への注目度や知名度はまだまだ低く、当時の男子テニス世界ランキングNo.1だったフェデラーが日本の新聞記者からのインタビューで「なぜ日本から世界的なテニス選手が出ないのか?」という質問に、「何を言っているんだ君は?日本には国枝慎吾がいるじゃないか!」と語ったことや、自身のグランドスラムについて聞かれたときも「グランドスラムは自分よりクニエダの方が先だろう。」と答えたというエピソードは今では有名な話かと思います。

 

あれから4年。

いよいよ9月7日(水)から18日(日)までリオデジャネイロで第15回パラリンピックが始まります。

 

パラリンピックの発祥は1948年7月28日、ロンドンオリンピック開会式と同日に、イギリスのストーク・マンデビル病院で行われた競技大会とされています。

ストーク・マンデビル病院には、第二次世界大戦で脊髄に損傷を被った軍人のリハビリ専門科があり、「手術よりスポーツを」の理念の下、ドイツから亡命したユダヤ系医師ルートヴィヒ・グッドマンの提唱によってアーチェリー競技会が行われました。当初は純然に入院患者のみの競技大会でしたが、毎年行われ、1952年には国際大会となり、イギリスとオランダが参加して第1回国際ストーク・マンデビル競技大会が開催されました。

1960年にはグッドマンを会長とした大会委員会が組織され、この年にオリンピックが開催されたローマで、第9回国際ストーク・マンデビル競技大会が開催され、これが現在では第1回パラリンピックと呼ばれています。1964年にはローマ同様にオリンピックが開催された東京で第13回国際ストーク・マンデビル競技大会が開催されましたが、当大会をオリンピック開催都市と同一都市で行う方式は定着せずいったん中断することになり、漸く1988年ソウル大会で「夏季パラリンピック」の正式名称を得て、4年に一度の国際競技大会として、再び夏季オリンピックと夏季パラリンピックの同一開催地が復活しました。

 

ちなみに、「パラリンピック」の名称は、パラプレジア(Paraplegia、脊髄損傷などによる下半身麻痺者)とオリンピックの造語とされており、「パラ」+「リンピック」=「パラリンピック」という語呂合わせは日本人の発案で、1964年に東京で開催された第13回国際ストーク・マンデビル競技大会の”愛称”として初めて使用したものであるとされています。

パラリンピック開催はソウルの後、バルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドン、今回のリオと続き、2020年の東京へと、バトンは繋がれて行く予定です。

併せて冬季パラリンピックも1992年のアルベールヴィル第5回大会からオリンピック開催都市で始まっています。

 

オリンピックとの同一都市開催が叶ったソウル大会以降、パラリンピックへの注目が増し、障碍(しょうがい)者スポーツの認知度が向上しましたが、同時にパラリンピックもメダル獲得かどうかに焦点が当たり、障碍者福祉の観点より勝利主義的な傾向となって、ドーピング、車いすや義足のテクノロジーの進歩に伴う選手の貧困格差、障碍偽装など様々な問題が発生するようになりました。

特に今回のリオパラリンピックでは、ロシアが国ぐるみでオリンピックやパラリンピック選手の禁止薬物の陽性反応を隠蔽していたと世界反ドーピング機関が調査結果を発表。ロシアはパラリンピック全選手の出場禁止処分取り消しをスポーツ仲裁裁判所へ訴えましたが退けられ、リオ大会へのロシアパラリンピック選手団出場の道は閉ざされました。

 

各国がメダル獲得選手に与える報奨金のオリンピック選手とパラリンピック選手の格差についても問題が指摘されています。報奨金は多くの場合、財源確保に協賛企業の援助を得ており、このことがオリンピックやパラリンピックのブランド力を高めることにも繋がっていますが、英国のようにオリンピックであろうとパラリンピックであろうと、メダルがどんな色であろうと、報奨金は一律ゼロという明確な場合は除いて、例えば日本では、オリンピック金メダリストは500万円の報奨金に対して、パラリンピックの金メダリストへのそれは150万円と大きな差があります。

 

 英国大会の時のように、オリンピックやパラリンピックのチケットを購入できる層が多くはないと言われているブラジル。

「リオパラリンピックのチケットの売れ行きが芳しくない為に競技日程や場所の変更を余儀なくされている。」と報道されていますが、南半球で初めて行われるパラリンピック。

 

日本からは、先に述べたテニスの国枝慎吾選手(車いすテニスシングルス年間グランドスラム計5回達成。過去のパラリンピックではシングルスで2個、ダブルスで1個の金メダル獲得。)、女子テニスの上地結衣選手、競泳の木村敬一選手、陸上の山本篤選手・高桑早生選手・辻沙絵選手、マラソンの道下美里選手、団体競技では車いすラグビーなど有力選手団が参加します。また代表チーム最高齢(68歳)の卓球の別所キミエ選手にも熱いエールを送りたいと思います。

 

暑い夏はまだまだ終わりません!!