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4 Oct 2014
BBC Proms 2014が終わりました

英国の夏を彩るクラシック音楽の祭典「プロムス」が、今年も開催されました。

 

 

今年は、日本からの出演者はなかったものの、ベルリンフィル・チェコフィル・クリーブランドオーケストラ等、世界的に知られているオーケストラの演奏を聴くことができました。例年通り、6000席にもなるロイヤル・アルバート・ホールは、連日ほぼ満席。7月18日から9月13日まで毎夜、時には一晩に2つのコンサートがあるにも関わらず、です。クラシック音楽の本場であるヨーロッパの懐の深さを感じます。

毎年応募しているラストナイトのチケット、今年も残念ながら手に入れることはできませんでした。でも、ラジオ・テレビやBBCのウェブサイトで、十分に楽しむことができました。

 

では、プロムスについてご説明致します。

 

 

「プロムナード・コンサート」の略であり、その語はこのコンサート開始当初に聴衆がそぞろ歩いていた(promenading)という習慣に由来している。1895年8月10日、最初の「プロムス」コンサートが、ロンドンのランガム・プレイスにあったクィーンズ・ホールで開催された。「プロムス」を企画したロバート・ニューマンの考えは、「通常はクラシック音楽のコンサートを訪れないような人々も、チケットが安く、より親しみやすい雰囲気であれば魅力を感じてくれるのではないか」、というものだった。こうして当初は「Promenading(歩き回る)」だけでなく、飲食および喫煙がすべて自由とされた。ヘンリー・ウッド(指揮者)は第1回のコンサートから参加しており、回を重ねるに従ってレパートリーの拡大に貢献し、プロムスを世界的に有名にした立役者となった。彼の功績を記念して、彼のブロンズ製の胸像はプロムス開催期間にはオルガンの前に据えられる(本来は王立音楽アカデミーに収蔵されているもの)。

1927年以降、プロムスの運営は、当時クィーンズ・ホール向いのブロードキャスティング・ホールに本部を置いていたBBCが引き継いだ。 1930年にはBBC交響楽団が組織され、プロムスの中心的オーケストラとなった。一時BBCは運営から撤退したが、1942年からは、現在の場所に開催地が変更された。第二次世界大戦後の経済困窮時も継続され、1950年以降、客演オーケストラ数は次第に増加した。イギリス国内では、BBC Radio3でプロムスの全てのコンサートが生中継され、またテレビでもBBC4、あるいはBBC1や2での中継放映されるのが多い。BBC Promsウェブサイトでライブ中継を聴取することも可能である。また、Last Nightは、日本のBSプレミアムなど、多くの国と地域の放送局で中継放送されている。

 

   

 

イギリス国内ではその模様はBBC2チャンネルで前半、BBC1チャンネルで後半部分が中継されるのが通例となっている。伝統的に最終夜はより軽く、くつろいだ傾向の構成で、初めにポピュラーなクラシックの曲目、続いて第2部の最後に一連の愛国的な曲である「ルール・プリタニア」、ヒューバート・バリーの「ジェルサレム」(ウィリアム・ブレイクの詞による)、エドワード・エルガーの「威風堂々」第1番が演奏される。当夜のチケットの人気は高い。それ以外のコンサートの少なくとも5回のチケット購入すること(「Five-Concert Rule」と呼ばれる)が最終夜のチケットを獲得するための条件となっている。また、素敵に着飾ることも恒例である。ディナー・ジャケットの者もあり、サッカーのイングランド代表チームのユニフォームを着用する者もあり、愛国的な語句を並べたTシャツを着用する者もあり、さらに国や地域などの旗や風船、クラッカーを持って入場することも自由である。 一連の愛国的な曲は、旗を持つ者はそれを振り、聴衆全員で歌うのが慣例となっている。特に「ルール・ブリタニア」と「希望と栄光の国」の歌詞がつけられた「威風堂々第1番」はサビの部分は必ずアンコールとなる。最後の最後に場内の全員が起立して「ゴッド・セーヴ・ザ・クイーン(キング)」を斉唱し、この時は楽団員も立ったまま演奏する。その後聴衆と舞台上の合唱団が隣の人と腕を組み、楽器なしで「Auld Land Syne(蛍の光)」を歌う。

会場のロイヤル・アルバート・ホールは毎回超満員となる。入りきれなかった人々およびロンドン近郊に居住していない人々に対する代償として、プロムス・イン・ザ・パークなる大画面テレビ中継が行われている。初めホールに隣接するハイド・パークのみで行われていたこの中継は、2005年よりベルファスト(北アイルランド)・グラスゴー(スコットランド)・スウォンジー(ウェールズ)等の各都市に拡大されている(年により場所に異同がある)。各会場ともアルバート・ホールからのフィナーレ中継前の時間には独自のライブ・コンサートの催しがもたれている。これらの会場に集まる人々の総数は数万人に達する。

 

では、2014年Last Nightの「威風堂々」をお楽しみください。