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31 May 2019
大英博物館「マンガ展」

2019年5月23日~8月26日まで大英博物館で日本国外では最大規模と銘打った大マンガ展が開かれています。日本のマンガは今では世界各国語に訳されて読まれているだけでなく、アニメ映画やテレビのシリーズ、コンピューター・ゲームからファッションとして輸出される日本の一大産業となっていることが注目されています。

この展覧会を企画した学芸員のニコル・ルマニエール氏はマンガは現代日本を代表する「アート」という観点から、現在活躍している様々なジャンルのマンガ作家の作品を紹介して、その多様性を強調しています。マンガ=コミック・ブックと考えがちな英国人はマンガ展は子供が対象と思いがちですが、この展覧会ではマンガは現代社会の問題を反映している大人の読み物としてセックス、同性愛などショッキングなイメージも可愛らしいポケモンやジブリのアニメと共に展示されています。

マンガの源流は平安末期の鳥獣戯画とも言われていますが、展覧会場では幕末から明治にかけて活躍した鬼才画家  河鍋暁斎筆の巨大な引幕や、浮世絵師  歌川国芳の作品など過去の作品にも目を向けて、マンガの展開を考察しています。20世紀、戦後のマンガの急激な発展過程についても、手塚治虫の鉄腕アトムが紹介されていますが、フォーカスはあくまでも現代の作家中心なので、子供の頃に愛読した懐かしいマンガを期待すると肩透かしに思う方もいらっしゃるかもしれません。

日本人の観点から見て改めて文化の違いが興味深い事は、マンガを読むには右上から左方向、下方に進むという日本人にはあたりまえの読み方を、マンガの基本として説明していることです。確かに文章を左から読む西欧の人々にとっては、右から左へという時間の経過は奇異であり、不自然に感じるのでしょう。もう一つは日本語独特の擬声語【オノマトペonomatopée (仏)/ オノマトぺアonomatopoeia(英)】がマンガにはカタカナで多数現れますが、「雨がザーザー」、「戸がガタガタ」といった言葉を英語にするのは大変難しいという事です。

展覧会場には人気作家のインタビュー・ビデオや拡大されたマンガ主人公のイメージ、インタラクティブ画面などが所狭しと置かれ、あまりに多くの情報に目の回るような印象を受けますが、マンガに熱中している若い世代が普段は縁のない大英博物館を訪れることが期待されます。

伝統文化・美術の殿堂として英国の誇る大英博物館が日本のマンガ展を開催したのですから、ぜひ一度足を運んではいかがでしょうか?

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●マンガ展への入場は有料チケットが必要です。

チケットは大英博物館のオンラインサイトで購入可能。

展示室の開場時間 10:00~17:30(金曜日は20:30まで)

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Manga マンガ

23 May – 26 August 2019

The British Museum

https://www.britishmuseum.org/whats_on/exhibitions/manga.aspx

 

Adult  £19.50

16-18 years  £16.00

Under 16 years (accompanied by a paying adult) Free

Student £16.00

Disabled person  £16.00

Disabled person's assistant Free

National Art Pass £9.75

Unemployed  £16.00

Student and 16-18  2 for 1 offer (One ticket admits two people.)  £16.00

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          大英博物館 マンガ展                                 マンガ展 展示室